壊れるくらい抱きしめて
「お連れ様がお見えになられましたのでお通ししますね」

ガラッと開けられた扉の外には松本さん。そしてなぜかうちの後輩で散々と私の悪口を言いまくっていた黒岩さんが松本さんに腕を絡めて立っていた。

「ちょっと!!黒岩!あんたなんて呼んでないんだけど!!松本、あんたが連れてきたの?」


「えーっ別にいいじゃないですか。同期会なんて言わず交流会にしましょう」


ズカズカと入って来た黒岩さんは松本さんの腕を引っ張って優香さんの隣に座る。私と松本さんは対角線上の端と端。


黒岩さんはテーブルの真ん中に置かれたメニューを見つけると松本さんに体を擦り付けるようにして二人でメニューを広げた。


帰りたい、今すぐ帰りたい。


「黒岩!!今日は同期会なのよ。あんたなんて呼んでないし、まだ人が来るんだから帰りなさい!!」



「あっ、それって堀部さんですよね?堀部さん、残業してたんできっと無理ですよ。それに5人なら一つ席空いてますよね。だから気にしないでください。それに松本さんだって若い子がいたほうが嬉しいですよね?」



< 13 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop