個人的事情につき“休暇をいただきます”
「まだ余裕がありそうだな…なら、おつきあい願おうか」
「え?ちょっ…ん…っ…」
彼女の身体に巻きつけていた腕を解いて、腰の辺りを撫で回す。
モゾモゾと動く度に。
フワリフワリと漂う甘い香りは、まるで媚薬のように俺を煽って盛らせる。
その香りはシャンプーなのか、香水なのか。
彼女自身が持つものなのか。
どちらにせよ、俺はそこに吸い寄せられることに違いはない。
「…第3ラウンドの幕開けだ」
「…お手柔らかに、お願いします…」
残念ながら。
その願いは叶えられそうにないな。
…諦めろ。
そう言うと。
彼女は少し困った顔をした後。
小さく囁いた。
「…課長が、好きです」
「…煽るんじゃねぇ。さっきより啼かすぞ」
「…っ!!」
甘い香りに包まれる夜は。
まだまだ終わりそうにない。
【END…?】
