人魚
かばんを持って席を立った時、




「あおーーー」


また誰かがあたしを呼んだ。





声の主は
2つ隣のクラスのコウタロウだった。




一応
1ヵ月前から付き合っているあたしの彼氏だ。





どっちかと言えば口数の少ないあたしに比べて、

コウタロウは明るくてよくしゃべる。






どーしよ.....

どっか行こうとかだったら、めんどくさいな......





そうは思いつつ、
かばんを肩にかけながら、
あたしはコウタロウの側へと近づいていく。


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