茉莉花の少女
「悪いこと聞いた?」

 彼女は首を横に振る。

「別に」

 大して落ち込んだ様子もない明るい声。

 ただ、そんな彼女の後姿がやけに小さく見えて、


 僕は彼女の腕に手を伸ばしたていた。



 彼女は体を僅かに震わせた。
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