茉莉花の少女
 僕はまた彼女の部屋まで行くことになった。

 僕はぽつぽつと話をした。

 家のこと、母親のこと、父親のこと。そして祖父母のこと。

 結局全てを話すようになってしまったのはどこからどこまでを話せばいいのか分からなかったのだ。

「昨日、わたしとキスをしたことが汚いことだって思ってしまったの?」

 彼女の言葉にうなずいていた。

「でも、嫌じゃなかったんでしょう?」

「そうだけど、でも」

 彼女は僕の手を包み込むように握り締めた。

 けれど、彼女の手を握り返すことができずに、窓の外を眺めていた。
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