茉莉花の少女
 でも、それをとめることなんかできなかった。

 僕は茉莉と過ごした最後の時間をただ思い出していた。

 冷えた細い体を僕に委ね、眠っていた。

 あのとき、雪のようだと感じた彼女はまさしくそうだったのだろう。

 その彼女はあっという間に姿を消してしまった。

 雪が水になり、川や海などに居場所を見つけるように


 彼女も新しい居場所を見つけることができたのだろうか。

 そして、今、彼女が笑っているのだろうか。



 ただ、それだけが気がかりで



 僕の胸をかき乱していった。
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