ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「みくちゃ!あいすー!たべたーいっ」
「え?アイス?でも家帰ったらごはんだしなぁー…」
通りがかった出入り口近くにあるフードコート。そこにあるアイスクリームの看板を指差す彼方に、私は夕飯のことも考え一度渋る。
「…だめぇ?」
「あーもう可愛いなぁ!仕方ない買ってあげる!ちゃんとご飯も沢山食べるんだよ?」
「あーいっ」
けれど甘えたように言う彼方の可愛さに断れるはずもなく、立ち寄ることにした。
そして彼方と青井くんをベンチで待たせ、私が買ってきたのはコーンにのったチョコレートアイス。
「はいっ、彼方」
「ありがとー!みくちゃー、すきっ」
彼方は大喜びでそれを受け取ると、たどたどしい手つきでアイスを食べ始めた。
「おいしい?」
「おいしー!みくちゃーも、あーんっ」
「わーい、あーん」
途中彼方がくれる一口をぱくりと食べる私に、青井くんは不思議そうな顔でこちらを見る。