ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛



「みくちゃ!あいすー!たべたーいっ」

「え?アイス?でも家帰ったらごはんだしなぁー…」



通りがかった出入り口近くにあるフードコート。そこにあるアイスクリームの看板を指差す彼方に、私は夕飯のことも考え一度渋る。



「…だめぇ?」

「あーもう可愛いなぁ!仕方ない買ってあげる!ちゃんとご飯も沢山食べるんだよ?」

「あーいっ」



けれど甘えたように言う彼方の可愛さに断れるはずもなく、立ち寄ることにした。

そして彼方と青井くんをベンチで待たせ、私が買ってきたのはコーンにのったチョコレートアイス。



「はいっ、彼方」

「ありがとー!みくちゃー、すきっ」



彼方は大喜びでそれを受け取ると、たどたどしい手つきでアイスを食べ始めた。



「おいしい?」

「おいしー!みくちゃーも、あーんっ」

「わーい、あーん」



途中彼方がくれる一口をぱくりと食べる私に、青井くんは不思議そうな顔でこちらを見る。



< 124 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop