ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「家、ここだっけ」
「うん」
そしてスーパーを出た私たちの姿は、わざわざ家まで送ってくれた青井くんと自宅の前にあった。もちろん、彼方はまだその肩の上にのったまま。
「わざわざ家まで送ってくれてありがとう」
「ん、いーよ。大して距離ないし」
「彼方、お兄ちゃんにありがとうしてお家入ろう?」
「…?」
ところが、彼方は青井くんの肩から降りようとはしない。
「びっぐまん、ばいばいなの…?」
「そうだよ。ビッグマンもお家帰るんだって」
「…さっきから気になってたんだけど、そのビッグマンって何」
「あれ、青井くんも知らない?ビッグマンっていうのは…」
「っ〜いやーあああああ!!!ばいばいしないいいいー!!!」
「わ!!」
それどころか、私たちの会話を遮る勢いで大泣きしだしたうえに、がっしりと青井くんの頭につかまった。それにはさすがの青井くんも、少し驚いたような顔をする。