ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「…行こ」
「う、うん…」
歩き出す彼に続いて歩き出し、二人きりにぎやかな道を足早に抜けて行く。
「に、にぎやかだね。この道」
「…本当。どうやったらこんな、いかにもな通りに迷い込むんだか」
「うっ…」
何気無い会話。けれどそれすらも久しぶりで、何だか少し嬉しい。
「ご、ごめんね。わざわざ…」
「うん。警察から電話って聞いてびっくりした。…まさか25歳が補導されてたとは」
「す…すみません」
「…まぁ、何もなくてよかった」
安心したように、はぁ…と吐き出される息。その様子から余程心配してくれていたのだと知る。