ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「…俺は話すのも上手くなくて、きついこともつい言っちゃう方だから…原さんがどう言えば笑ってくれるのか、どうしたら泣いてしまうのかが分からなくて、怖い」
私がどう言えば笑って泣くのか、分からなくて、悩んでは恐れていた?
「…それに、小さくて細くて下手に触ったら壊しちゃいそうで、触れるのにも勇気がいる。だから余計最初はビビられても当然って諦めがあって…けどそうされる度、わかってるのにへこんでる自分もいて」
「…だからキスもやめたの?」
ぼそ、と返した問いかけに彼は小さく頷く。
「…キスなんてしたら絶対止められないし戻れない。原さんが嫌がっても拒んでも止まれない自信がある、から」
あの日彼が言った『ダメ』は、自分自身を止める為の『ダメ』だった?
それは初めて見る本音。彼が見せてくれた、心の奥。