ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
『怖い』なんて恐れないで。拒まないで。
触れてほしいよ、好きだから。愛しくてたまらないから。
言い切った私に、青井くんは少し驚いてみせては突然ふっと笑う。
「な、なに?いきなり笑って…」
「いや、大胆なこと言うなぁと」
「え!」
「…その素直さに免じて、俺も素直に言うよ」
そして、彼の右手を包む私の手を更に包むように左手を添える。その手から伝わるのは、彼の大きさと柔らかさ、温かさ。
「俺はずっと、原さんが好きだったよ」
微かに震える指先から、『伝わってほしい』と願う緊張。
「え…?ずっとって、いつから…?」
「えーと…入社してちょっとしたくらいから?よく姿見かけるようになって、可愛いなーって」
「え!?だ、だって私のことありえないって言ってたのに…」
「うん。だからこそ、原さんは俺のことなんて相手に見てないだろうと思って『俺なんてありえない』…って」