ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「原さん、どうかした?…あ、やっぱ引いた?」
「ひ、引かないよ!全然!ちょっと意外でびっくりしたっていうか、その…」
私が想像したことと、同じ気持ちをその心も抱いてくれている?
どうしよう。そのこと、たったひとつがすごく嬉しい。嬉しくて、嬉しくて。
「しあわせ、だよ」
それ以上の言葉が、出てこないくらい。
「……原さん、そういえばこれ」
「ん?」
すると同じようにその場に足を止めていた青井くんは、彼方をおんぶしたまま上着のポケットから何かを取り出し私へ手渡す。
なんだろう、と見ればそれは何かが入った小さなピンクの袋。
「なに?開けてもいい?」
「ん、いーよ」
許可を得て開けてみれば、その袋から出てきたのはライオンの形をした、小さなガラス細工。
繊細な作りのそれは、外灯のあかりにキラ、と光る。
「これ…?」
「物でも何か思い出残しておければと思って。彼方のトイレついて行った時に、買った」
そういえばトイレとお土産屋さんはすぐとなりだったっけ…。あ、だから彼方よりだいぶ遅れて戻ってきたのかな?
そう思い出して納得しながら、手のひらの上のライオンを見つめる。