ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「これがこの前二人で公園で遊んだ時の写真で、こっちが買い物に行った時…」
「はは、美紅ちゃんもデレデレな顔で写ってる」
「えへへ、ついにやけちゃって…」
その言葉の通り、可愛く笑う彼方と一緒に写る私は自分で見てもだらしなくにやけていると思う。
そんな私に彼はおかしそうにまたあははと笑った。
「美紅ちゃん自身は?」
「へ?」
「子供…はまだでも、彼氏とそういう話ないの?」
「あはは、そもそもそんな話をする彼氏がいません…」
「?そうなの?」
日頃親にも耳に痛いくらい言われている言葉に、遠い目をして答えると桐谷さんは意外といった様子で少し驚いてみせる。
「毎日毎日仕事しておしまいですよ〜…」
「それはそれで、仕事熱心でいいじゃない」
「年頃の女子としてはそろそろ、って親からも言われてはいるんですけどねぇ」
「大丈夫だよ。美紅ちゃん可愛いから本気出せばすぐ相手見つかるよ」
「桐谷さん…」
…わ、お世辞でも嬉しい…。
至って平然とこぼされた『可愛い』の一言。セールストークと分かっていても、言われるとやはり嬉しいもので、私は照れながら携帯をしまう。