ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛




うぅ…口の中が甘ったるい。



その日の夕方。仕事を終えた私は、帰りの電車を待つ駅のホームで渋い顔をする。

あの青井くんからの甘いコーヒーを飲んで以来、舌は甘ったるいし胃は気持ち悪いし…青井くんに行きあったら文句言ってやろう、と思っていたのに戻ったら彼は彼で打ち合わせに行ったまま戻らず…。

結局何一つ言えず、帰路へついたのだった。



…青井くんって、本当に分からない。

ちょっと優しいと思ったら嫌がらせって、私何かした?今朝声あげちゃったこと根に持ってる?

確かにあんなに驚いた私も失礼だったかもしれないけど、あんな嫌がらせしなくたっていいじゃんか!しかもクライアントの前で!



そう一人考えながら、もうすぐ来る電車を待っていると不意に視界に入るその姿。



「……」

「あっ」



それは同じく帰ろうとしているらしい青井くんで、帰り道が同じ方向なのか同じホームの少し離れた位置に彼は立っている。


 
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