好きな人のお母様に恋心がバレました
「先輩は」
「うん」
「私のこと、可愛いって思っててくださったんですか」
「……ん。だから、化粧落としてきて。スッピンでもいいよ」
とろん、とした目で朝霞先輩は私を見つめる。
眠そうなその目は、けれど何か私の中にある欲を煽るようなもので。
「そ、それは私が嫌です」
答えながら、これはもしかして期待していいんじゃないかと思った。
先輩は、私のことで確かに他の男の人に嫉妬していたのだ。
それならーー先輩は、私を?
「……ああ、そうだ。あれと同じだよ」
「へ?」
ドキドキと期待した眼差しを彼へと注ぐ。
何を、言われるんだろう。
ーーっ、何を言われるんだろー!!!
すると先輩はキラキラした目をしながら、ぽんっと手を打った。
「昔から追ってた漫画がいきなり漫画大賞取って注目され始めたみたいな感じ!
もしくは行きつけの定食屋が民放で放送されてからめちゃくちゃ混み始める、みたいな?」
「………」
「すごい、いやじゃない?あれ」
「………期待した私がバカでした………」