不条理な恋でも…【完】
いろいろ…(大希)
眞人が7年見つからなくて、失踪宣告を受けた年のほのかの誕生日。

その日は俺にとって勝負の年だった。

それまで毎年贈っていたミモザアカシアの花。

ほのかに変な疑念を抱かれないようにこの花の花言葉を教え、

「来年もこの友情が続きますように…」

と言って小さなブーケを送るにとどめていた。

その時それが俺の精一杯の気持ちであり、俺に許された限界だと

自分に言い聞かせながら…


ミモザの花言葉は「友情」

しかし花言葉は複数あるもので、ミモザにももちろんある。

それは「秘密の愛、真実の愛、秘めた恋」

俺の想いはどちらかというとそっちの方がしっくりときた。

でもほのかにそれをわざわざ俺の口から告げる必要はないと思っていた。

『あの人はいつか私の所に帰ってくるから。

だから私はいつまでも待つ…』

そう思い続け、眞人にしか気持ちの向いていないほのかを

これ以上怯えさせたくなかったから…


でも眞人は失踪宣告を受けた。

ヤツはもうこの世にはいない人間になった。

その知らせをほのかと一緒に聞いた時、

いい加減ほのかとの関係を前に進めたいと思った。


彼女自身の想いは変わっていないとしても…

あの時俺を頼るということは、そう取ってもいいんじゃないかと思い、

俺の想いは違うということをもういい加減

伝えてもいいんじゃないのかと思った。
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