青春を取り戻せ!
「フフ…凄くはないよ。当然の生体メカニズムだよ」

「いや!?凄いよ板倉さんは!普通だったら見逃してしまうような些細な事から、人類の歴史に貢献できるような素晴らしい薬のヒントを掴んだんだ。凡人には真似できないよ」

「そんなオーバーですよ。僕は典型的な凡人ですよ」

とは言ったが、内心では非常に嬉しかった。

頭の硬い教授には認めて貰えなかったが、ちゃんとわかる人には発想の正しさがわかって貰えるのだという満足感に浸った。

「板倉さん、これで高コレステロール血症や動脈硬化治療薬の適応症が取れると考えられますか?」

白木は体を乗り出し、目を輝かせた。

「ええ。高コレステロール血症の適応症はとれると思います。 しかし動脈硬化は、進行は抑えられますが、治療とは認められないと思いますよ」

「なるほど。では予防薬としては?」

「勿論なります。しかし、予防薬という適応症はアメリカなどでは普通ですが、日本では今だ認められてないんでしょう?」

「それがこの間、喘息治療の予防薬というのが初めて認められたのですよ」

「本当ですか!?では可能性はあります」

何か考えるように黙り込んでいた未美が、突然声を出した。

「ねぇその薬、ダイエットに使えると思わない?」

「面白いかもしれない!女しか思い付かない発想だ」

と、白木は手を叩いた。

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