青春を取り戻せ!
僕の顔色を見てか、彼は引き出しから封筒を取り出すと、
「これはご苦労賃だよ」
と、僕の手の中に握らせた。
僕は早くここを出て、酸化防止酵素の検出に入りたいという気持ちに突然襲われた。
「これはいいです」
机に封筒を置くと、逃げるようにその場をあとにした。
老化の鍵を握る酵素を発見したことを言いそびれていた。
しかし、逆にこれで良かったのだと考え直した。
今言うと急かされたろうし、何より、他の人に研究を横取りされるのが怖かった。
このテーマはこれから一生突き詰めて行こうと思っているからだ。
翌日、いつもの小川の側の二人の指定席に行くと、最近は店屋物が多かった弁当が豪華な手作りになっていた。
未美に、何故あの薬のことを言ってくれなかったのか問い詰めると、優しい声で、
「ごめんなさい。実は私も知らなかったの」
「一緒に暮らしてんのに知らないわけないだろう!」
と、僕は少しきつく言った。
「一緒に住んでても私は給仕みたいなもんだから、ほとんど肝腎なことは話してもらってないのよ。…本当よ!」
彼女は顔を上げると、網膜まで透視するような視線を送ってきた。
真っ直ぐ見つめられ、反って彼女を疑った自分が恥ずかしく感じられた。
「ごめん。…信じるよ」
「これはご苦労賃だよ」
と、僕の手の中に握らせた。
僕は早くここを出て、酸化防止酵素の検出に入りたいという気持ちに突然襲われた。
「これはいいです」
机に封筒を置くと、逃げるようにその場をあとにした。
老化の鍵を握る酵素を発見したことを言いそびれていた。
しかし、逆にこれで良かったのだと考え直した。
今言うと急かされたろうし、何より、他の人に研究を横取りされるのが怖かった。
このテーマはこれから一生突き詰めて行こうと思っているからだ。
翌日、いつもの小川の側の二人の指定席に行くと、最近は店屋物が多かった弁当が豪華な手作りになっていた。
未美に、何故あの薬のことを言ってくれなかったのか問い詰めると、優しい声で、
「ごめんなさい。実は私も知らなかったの」
「一緒に暮らしてんのに知らないわけないだろう!」
と、僕は少しきつく言った。
「一緒に住んでても私は給仕みたいなもんだから、ほとんど肝腎なことは話してもらってないのよ。…本当よ!」
彼女は顔を上げると、網膜まで透視するような視線を送ってきた。
真っ直ぐ見つめられ、反って彼女を疑った自分が恥ずかしく感じられた。
「ごめん。…信じるよ」