桃色初恋、甘口キス
「黄原、瀬田君みたい」

「なっ?! 瀬田?!
俺は、今までの分まで気持ちを伝えてるだけ!

甘い言葉を永久に吐き続けるあいつと一緒にするなって!」

あたしの一言に、思いのほか黄原は反応した。
ふぅん?
最近恥ずかしいことばっかり言うけど、瀬田君とは違うっていう線引きが、黄原にはあるんだ?

「うみ、お前だって鈍すぎて、立花さんみたいだっ!」

「ちょっと!
あたしあんなに鈍くない!」

あたし達は何だかんだと言いながら、カラオケボックスで歌うことなく、3時間過ごした。
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