桃色初恋、甘口キス
「放課後、少し時間を頂けませんか?」

「何か相談?」

「練習前の、ほんの少しで良いんです!
先輩にどうしても話したいって言う子がいて……!」

お願いしますっ!
あたしは再度頭を下げる。

「だから、そんなに頭を下げなくても……。
わかった、いいよ。
そうだなぁ、屋上でいい?」

少し考えて、それでも快諾してくれる先輩。
やっぱりとっても爽やかで優しい。

黄原なんかとは大違いだ。

ありがとうございます!
と、もう一度あたしは頭を下げて、それから先輩を見送って、教室へ向かった。

「青葉、俺より先に体育館出たよな?
何で遅いんだ?」

教室に入ると、黄原に声をかけられた。
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