桃色初恋、甘口キス
「あ、ご、ごめん。
こんな体勢でいつまでも」

黄原は、慌ててあたしを離した。

あれ? 黄原、なんで顔が赤いんだ?
まさかあたしを抱きしめて、照れた?

……なわけないか。

可愛くないし、いつも男友達みたいなやりとりだし、女子だと思ってないはずだし。
って、あたし何を考えているんだろう。

「い、いいんだ。あたしこそごめん。
注意されたのに、ぼーっとしてた。
助けてくれて、ありがとう」

そうだ、顔が赤いとか、女子だと思われてないとか、そんなんじゃなくて。

これは人命救助だ。
落ちそうなあたしを助けてくれただけ。
黄原はいいやつだから。

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