桃色初恋、甘口キス
「あれ、青葉?」

歩いていると、目の前のコンビニから黄原が出てきた。
手には小さなビニール袋が一つ。

「お、奇遇だね」

「お前の家、こっちじゃないだろ?
何してんだ?」

「愛ちゃんのお見送り」

「お見送り? 過保護だな。
お前は桃瀬さんの親か?」

親とは。
せめて姉だと言って欲しい。

「へぇ。緑木先輩と桃瀬さんの初デート、ねぇ」

「そうそう。
愛ちゃんが朝からはしゃいでさ、可愛かった」

あたしは黄原と並んで歩いていた。
時間あるなら散歩に付き合え、と言われ、断る理由もなかったので頷いた。

暫く喋りながら歩いていると、公園が見えてきた。
何となく、公園へ足を向けるあたし達。
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