桃色初恋、甘口キス
コーヒーを持って移動してくる瀬田君の後ろから、立花さんも着いてきた。

4人でテーブル席を囲むことになった。
向かい合っていたはずの黄原は、二人の移動に合わせてあたしの隣に移動してきた。

隣には黄原、向かいには立花さんと瀬田君。

「おう、奇遇だな、今日部活は?」

「休みの日。
瀬田こそ、バイトは?」

「ああ、俺も休みの日」

「で? 2人はデート?」

瀬田君は、ニヤニヤとあたし達を見た。

「そう」

黄原は瀬田君に、ニヤニヤと言い返した。

「なんか二人共、ニヤニヤしてるね……?」

「変だよね、二人共」

あたしは立花さんに相槌を打って、コーヒーを一口、啜った。
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