桃色初恋、甘口キス
「先輩は……」
「愛ちゃん、おはよう」

「ん、うみちゃん。おはよう」

いつも通りの時間に、現れた愛ちゃんの目が、腫れぼったい。
泣いた……?

昨日の、立花さんの言葉を思い出す。
あたしは、登校してきたばかりの愛ちゃんの手を引いて、廊下に出た。

「うみちゃん?
どうしたの……?」

愛ちゃんは不思議そうに、あたしを見上げた。

「愛ちゃん、サボろう!」

あたしは愛ちゃんの手を引いて、屋上へと上がった。

「うみちゃん、わたし、サボるとか始めて!
ドキドキするね……?」

青春って感じ! 今、点呼の時間よね?
愛ちゃんは、紅い顔で笑っている。


「愛ちゃんに、聞きたいことが、あるの……」

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