右隣の彼

どうしたらよいのでしょうか・・・

引き止める岸田くんの言葉を振りきって私は帰った。
家に着いた時にはもうすぐ日付が変わろうとしていた。

家につくと部屋の灯りもつけずに寝室に向い
そのままベッドにダイブした。

「お風呂は明日はいる」
誰もいない部屋に誰に向けて言っているのか・・大きな独り言
心身ともに疲れてお風呂に入る余裕などなかった。

でも疲れているのに目は冴えていて、私は枕を抱えながら
大きな溜息を漏らした。

まさかあんなことを言われるなんて・・・
今だに頭が混乱していた。
だってそうでしょ?

彼女がいると言っていたのに実はいなかった。
その彼女と言うのが実はお兄さんのお嫁さんだった事。
岸田君のついた嘘は全て私と話すきっかけが欲しかった。
全ては私の事が・・・好きだったから・・・

・・・・なんて事を急に言われて、はいそうですかうれしい~
な~んて事にはならない。
大体、今まで意識したことなかったし
昨日のキスだって岸田くんの気まぐれで本気のキスだなんて
思ってもいなかった。
どうしたらいいんだろう~
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