本当の幸せを君に…
俺は優の体を離した…。
聞こえたのは「daiki」さんの名前。

言った優も自分で驚いてる…
「ハハ…そうだよな…怖いよな?」
「…」
「それに…一度だって…俺に好きだなんて言ったことはなかったもんな…」

そう…いつも言うのは俺だけ。
優に好き?とか好きだよって言ったって返事はいつも「うん」一言。

付き合い経ての時は本当にうまく行くと思っていた。
本当に大切にしようとおもってた。
でもいつの間にか俺の一方通行だったんだよな…
優が他の男と話すだけでイライラして。
優が嫌がるようなキスをして。
いつから俺はこんなに優を縛り付けてたんだろ。
今までの俺の行動が一気に蘇える。
その最低さに自分でも落ち込むよ。
好きすぎて自分の想いにコントーロールが効かなくて暴走して…
最低にも程があるよな…。

でもすぐに謝ることなんか出来なくて…
「いいよ。別れてやるよ…」
「…」
「行けば?教室。」
何で俺はこんなに冷たくしか言えないの?
泣いてる優を安心させることすらできない。
きっとdaikiさんならこんなことしない。

「先生…今までありがと…楽しかったよ…」
そう言い優は屋上をでた。

最後まで最高の女の子だったよ…

怖がらせたって…最後には笑顔でありがとうって…

「ゆうっ…」

俺はしゃがみこんで涙をぬぐった…。
律が前に言ってたことって…後悔するってこのこと?

ハハ…あの時は全然自分でも気づいてなかったんだな俺…
「優…ごめんな…こんな最低な男でごめん…今度こそ幸せになれ…よ」
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