本当の幸せを君に…
 
ギュ…
「先生!?」
「これが最後…お願いだよ優…抱きしめさせて…」
「…っ…」
「優…これも最後にもう一度名前呼んでくれない?」
「…」

泣いてるのか少し肩が震えている。
分かってる。嫌だよな。好きな人以外にこんなことされるの…
だからこれで最後にするから…

「先生…離して。もう仕事に行きます」
「え?あぁ…そうだよな。ごめん」

俺は優を離した。

すぐに後ろを向いて離れた優。

「先生」
「?」

クルっと俺の方に向きなおした優。

「りっくん…ありがと。ちゃんと大好きだったからね。」

そう言い残しその場を優は離れた。
静かな場所に優の足音だけが残ったんだ…

「っく…」

んだよ優。最後に…

「俺…ちゃんと応援するから…」

俺の胸には優の温もりと俺の好きだった優の優しい匂いが残った。
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