もう一度、逢えたら…

☆動揺

俺と速水は
暫く黙ったまま
座っていた。


今の状況を
理解しようと
考えようとするが、
気が動転してしまって、
無理だった。


10分ほど
放心状態が
続いていたが、
やっと
気を取り戻したらしい
速水が口を割った。


「なぁ、絶対、
聞いてたよな、彼女。」


「お、おう。」

俺は、
それ以上
答えられない。


「どこから
聞いてたんだ?

でも、
俺が
彼女に告りたいって
言ったときは
目の前に居たんだから……

やっぱり、
俺があいつを好きなのは
バレてるよな……」
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