絶対に好きじゃナイ!

わたしは圧倒されてカチコチになってるのに、社長のほうは全く動揺することなくすいすいと進む。

大きくてオシャレなsoirの広告。

ビルに吸い込まれる人もみんながオシャレな人に見えて、わたしは更に緊張した。


soir本社に足を踏み入れると、正面に受付カウンターがあった。


可愛い制服を着たお人形さんみたいな女の人が丁寧にお辞儀をする。

だけどわたしたちに話しかけたのは、カウンターの前に立っていたスーツ姿の男の人だった。



スラリと背が高くて、細身の男性。
黒いスーツがよく似合う、とっても礼儀正しい感じの人。

ああ、アレアレ。
なんか執事みたいな感じ。


「お待ちしておりました。西城建築デザイン事務所の西城社長と椎名様ですね」

「はい、そうです。お待たせして申し訳ありません」


な、なんでわたしの名前知ってるの!?

というか、すぐにわたしたちを見つけてしまったことにもびっくりなんだけど、社長は全然動じてない。

けろっと答える社長にもびっくりする。


こ、この世界ついていけないよー!
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