絶対に好きじゃナイ!

しばらくして男性陣がぞろぞろとやって来て席について、それぞれちょっとした自己紹介をしたり。

だけどいちばん端っこに座っていたわたしの目の前の席は、空席なまま。


「ごめんね、ひとり急に来れなくなった奴がいて。でも代打を頼んだから! そいつは、医療関係者じゃないんだけど……」


向こうの幹事さんがそう言っていた。

まあ、別にいいや。
わたしはお金持ちの彼氏が欲しいわけじゃないんだもん。

ただ、わたしと恋愛してくれる男の人を探しているの。



「椎名さんは、建築事務所で働いてるんだっけ? 設計とかするの?」


わたしの斜め前に座っていた男性にそう声をかけられた。

名前は、えーっと……

「上村さんだよ」

ああ、そうだった。上村さん。
こっそり耳打ちしてくれた友だちに感謝をしつつ、質問に答える。


「いえ、わたしは主に広報を担当していて。設計にはほとんど関わらないんです」

「へえー、そうなんだ」

「えっと、上村さんは……」


わたしがなんとか話を広げようとしたとき、ひとりの男性がお店に入ってきた。
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