俺を嫌いになればいい。
『スゴいね!なら飛鳥君はそのピアスに守られてるんだっ!そのピアスがあれば飛鳥君は幸せなんだね!』
『…欲しいか?』
『ううん。開運なら要らないよ。だってピアスが飛鳥君を守ってくれてるんだもん!』
『…そう言う意味で買ったわけじゃねえ。俺はただお前だと思って、』
『え?わたし?』
『…チッ。何でもねえ』
意味なんて知るか。
ただ紗絢の誕生石だと知り、手にとっただけ。
それは飛鳥だけが知る事実。
こんなにも嬉しそうにする紗絢に今更言えないと思った。