それだけで、キセキ。
そう言うと、彼は優しくキスしてくれた。

泣いてないって言ったくせに、涙で彼の顔が霞んで見える。

何だか夢を見ているみたい。



今まで男運が無かったのは、年齢にカコつけて私がヒネくれてたからなのかも。

だって、思ってもみなかった。

素直に気持ちを言えただけで、こんなに素敵な年下の男の子に、大切に抱きしめてもらえるなんて。

好きになってもらえるなんて........



「爽太くんのこと、好きになっちゃった。」

「ありがとう。もっと、もっと、好きになってくれる?」



頷いたのを合図に、再び唇が重なると、そこから先は止められなかった。

その時にはもう、彼だけじゃなく、私も我慢ができなくなっていたから。



出会ったばかりなのに、こんなに愛しいと思う相手は初めてだった。

もちろん、こんなに早くすべてをさらけ出してしまうのも。

でも、何の迷いも無かった。

これでいいんだと思った。

カラダから始まる恋だとしても、彼なら信じられる。

年の差は怖いけど、彼に惹かれる気持ちは、とっくにそれを上回っていた。

もう引き返せないくらい、好きになってしまっていた........
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