携帯フケータイ。
「瀬斗慎一君。私の一番大好きな人」

ぐい、とおっさんの方に押されて、俺は焦った。

おっさんのギラリと光る目が怖い。めっちゃ怖い。

さっきまでやたら優しかったのに。

「あ、あの、瀬斗です」

今更な自己紹介をし、俺は深々と頭を下げた。

「恭子さんの事を大切にしたいって気持ちしかない、なんの取り柄もない平々凡々な人間です」

おっさんは、ふんと鼻をならして彼女を睨んだ。



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