チェリーな彼女
女子たち憧れの、オシャレな包装紙から顔を出したのは、桜色の箱だった。
「わあ、かわいい!」
思わず大きな声が出てしまった。だってそれは、今食べたばかりのさくらんぼが描かれた愛らしいデザインの箱で、棚の上に飾っておきたくなるくらい、本当にかわいかったから。
「香水?」
わたしが笑顔を向けると、彼はうれしそうに頷いた。
「おれ、出会ったときからずっと、きみはなんていい匂いのする子だろうって思ってたんだ。でもそれがなんの匂いなのかわからなくて」
彼は、わたしの手から箱を取って、中身を取り出した。
「でもこの店でいろんな香りを試したとき、やっとわかった。ああ、春の匂いのする人なんだって」
箱の中からは、【fresh CHERRY】の文字が軽やかに踊る美しい瓶が。箱と同じ薄い桜色のそれは、少し丸みがあって、彼の手にしっくりなじむ形をしていた。
「でもケーキがあまりにもいい香りだったから、出しにくくなっちゃったよ。やっぱり本物にはかなわないな」
「全然!全然そんなことないよ。すっごくうれしい。ありがとう」
春はわたしの大好きな季節。そんな春に例えられて、うれしくないはずない。
「きっと、きみが生まれたときにご両親が植えてくれたさくらんぼの木は、きみの分身なんだね。だからいつも、きみからは、このケーキと同じ甘い香りがするんだ」
彼が照れもせずにそんなことを言うから、かえってわたしが恥ずかしくなってしまった。
「わあ、かわいい!」
思わず大きな声が出てしまった。だってそれは、今食べたばかりのさくらんぼが描かれた愛らしいデザインの箱で、棚の上に飾っておきたくなるくらい、本当にかわいかったから。
「香水?」
わたしが笑顔を向けると、彼はうれしそうに頷いた。
「おれ、出会ったときからずっと、きみはなんていい匂いのする子だろうって思ってたんだ。でもそれがなんの匂いなのかわからなくて」
彼は、わたしの手から箱を取って、中身を取り出した。
「でもこの店でいろんな香りを試したとき、やっとわかった。ああ、春の匂いのする人なんだって」
箱の中からは、【fresh CHERRY】の文字が軽やかに踊る美しい瓶が。箱と同じ薄い桜色のそれは、少し丸みがあって、彼の手にしっくりなじむ形をしていた。
「でもケーキがあまりにもいい香りだったから、出しにくくなっちゃったよ。やっぱり本物にはかなわないな」
「全然!全然そんなことないよ。すっごくうれしい。ありがとう」
春はわたしの大好きな季節。そんな春に例えられて、うれしくないはずない。
「きっと、きみが生まれたときにご両親が植えてくれたさくらんぼの木は、きみの分身なんだね。だからいつも、きみからは、このケーキと同じ甘い香りがするんだ」
彼が照れもせずにそんなことを言うから、かえってわたしが恥ずかしくなってしまった。