オレ様探偵とキケンな調査
住宅街を抜けて、颯太くんの家の前。


病院は閉まっていて、かけられた札には“本日の診察は終了しました”の文字。


土曜日だから、開いてないのかな…。


念のため裏に回り、チャイムを押してみる。


───ピンポーン


………。


何の気配もない。


月曜日、また出直して来ようかな…と、方向転換すると、


───ドンッ


思わぬ衝撃に体が傾いてしまったところ、背中に回った手が転倒を防いでくれた。


「椿さん」


「あ…。颯太くん」


「ホント、危なっかしい人だね」


「ご、ごめんねっ。治療費払おうと思って来たんだけど…」


うろたえるあたしは、颯太くんの腕の中。


「ごめん、コンビニ行ってたんだ。ここでラブシーンもナンだから、入ってよ」


颯太くんはあたしを胸から離し、鍵を開けて家の中へ入って行った。


「どうぞ」


「うん、おじゃまします」


「2階、上がってて」


「うん」
< 182 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop