オレ様探偵とキケンな調査
「ここ、3年前からなんですか?」


「それまで社長は警視庁の刑事を務めておられましたので」


ふぅーん…。


道理であの鋭い目つき。


「帯金さんと小松さん、あの女性の3人きりなんですか?」


「明美さんはあの通り、定時に来て定時に帰るタイプの人ではありませんので、来たり来なかったり。実質、この事務所は私と社長の2人です」


うん。


なんかそんな感じする。


スパイラルパーマに派手なお化粧、お尻が見えてしまいそうなミニスカートの明美さんとやらには、終日、デスクに向かい仕事をこなすような雰囲気がまるでない。


反して小松のオッサンは昔ながらの腕抜きに黒縁の老眼鏡、いかにも事務向きの人間だ。


「帯金さんて、いつもあんな感じなんですか?」


「と、言いますと?」


「何てゆーか…こうぶしつけで失礼で露骨に迷惑そうに…」
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