オレ様探偵とキケンな調査
───ガチャ


「誰がぶしつたって?」


あ。


途中まで言いかけたあたしを見下ろしたのは、昨日に増して気怠そうな帯金さん。


「オレに興味あんの?」


「え…?」


「ココの会話、記録用に全て録音されてんだよ。オレのケータイに筒抜け」


「───っ!」


「随分な言いようだな。オレはアンタの依頼のために、朝方まで旦那と相手の女のアンアン聞いてたんだぜ?」


「ス、スイマセン…」


小さくなって俯くあたしに、帯金さんは大きな溜め息をついて、向かいのソファーにドカッと座った。
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