オレ様探偵とキケンな調査
「もしもし?」


『部屋、取れたか?』


「ハイ。1017です」


『今すぐ行く』


それだけの通話で、あたしが部屋で待つこと数分。


───トン、トン


「ハイッ」


「オレ。開けろ」


───カチャ


部屋を開けるといつもと変わらず気怠そうな帯金さんが入ってきて、何の躊躇もなくベッドに転がった。


「シングル?」


「他は満室で」


「だろうな。ハイシーズン、高くつくんだよなー」


…この人。


ちょっとお金に細かい人です、ね…。
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