オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん

でもそりゃそうか……

あんなに入学式の日、目立っちゃったもんなあ。

彼の名前を日誌に書いて、自分の名前も書けば仕事は終わる。


「出来たか?」

「うん……わ、」


ペンを置いて前を向くと

気付けば彼は私の目の前にいた。


「わっ、て何だよ」

近いかもしれない。

距離が席よりも離れてない。

やばい気がする……っ。


すると、彼は放心状態の私を見て


「おい、平気か?」

ポン、と肩を叩いて来た


「やっ、」

ガタンと立ち上がり彼と距離を取る。


そんな事をすれば、彼は当然


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