はまきり
「へぇ。」
あいつ、俺と同じような環境で育ったわけではないのか。
今日、入寮テストで何の躊躇いもなく生徒を撃ったのもその影響なんだろうか。
「野添さん、そろそろ6時です。夕飯の時間なので食堂行きましょう。」
「あぁ、そうだな。」
この浜霧高校では、寮の食堂は朝は6時から7時、夜は6時から10時までの間好きな時間に行き、食べることができるようだ。
広い食堂には、男女合わせて100人ほどが食券の販売機に並んでいた。
「この中から好きなものを選んで食べられるんです。」
ユキの指さす先には、ガラスの棚に並んだ食品サンプルがあった。
うどんやカレー、定食…妖怪の学校だから食事も変わっているのかと思っていたが、至って普通の学食のようだ。
「野添さんはどれにするんですか?」
「えっと、じゃあカレーで。」
券売機の列に並び、四分の番になったのでお金を入れようとするが、硬貨の突入口がない。
「ユキ、これどこからお金入れるんだ?」
「へ?何言ってるんですか野添さん、入学のしおり読みました?学食はお金いらないですよ。」
「え、そうなのか?」
「学食だけでなく、校内の自販機や購買、全て無料で使えます。お金の代わりにこれを使えば。」