恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
すると、右手に持っていた携帯電話を奪い取られた。この後使えないよう、二つに折って捨てようと思ったのに。
 取ったのはもちろん、持ち主の女子高生。彼女は灰だらけの顔を手の甲でぬぐい、怒りに満ちた視線でニラんでいた。
―携帯電話は、いまだ黒いモヤが取り巻いているのに…―
 森田は長い前髪の隙間から、色々な意味でドキドキして彼女を見た。
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