恐怖へいざなうメールはいかが~from.ミチカ
そして三番目は、いよいよ香の番。私達は、マスターしたというミヒカリの最新曲を聞きたくて、ワクワクして曲が始まるのを待った。ミヒカリは私だけでなく、涼子も茜も大好きなのだ。
ミヒカリは今、中高生に絶大な人気を誇る、男性ギタリストのショウと女性ボーカリストであるマイが組むユニット。男性ギタリストのショウが作詞作曲した曲を、女性ボーカリストのマイが、張りつめた高音ボイスで格好可愛く歌う。ダンス初心者でも踊れる簡単な振り付けも、人気の秘訣。おかげで一般人の私達は、ちょっとがんばればカラオケボックスでも『ミヒカリのマイ』な気分を楽しめた。
「キターッ!」
とうとう曲が始まった。私達は部屋のテーブルに置かれていた月の形をしたタンバリンを右手で持つと、リズムに合わせて振った。それだけですでに楽しかった。
(これから、もっと楽しくなるぞー!)
今回の曲は、大手飲料メーカーが新発売した炭酸飲料のCMソングとして使われている。炭酸の弾ける爽快感と夏の熱い日差しを意識した曲調は、やっぱり踊りたくなるほど明るくてテンポが良い。自分がマイクを持って歌っていなくても、すごく気分がいい。何より香の歌が、バツグンにうまかった。今までは普通のレベルだったのに、いつの間にか上達していた。プロになれるんじゃないかと思うほどだ。
「うっまーい!うまいよ香!」
「すっごい!いや、マジでミヒカリのマイが歌っているみたいだ!」
「本当にぃ、私もそう思うぅ!」
間奏に入ると、皆、香をほめちぎった。2コーラス目に入れば、また大いに盛り上がり、歌い終わった頃には香だけじゃなく私達も満面の笑顔だった。まさにコンサートに行った気分だ。
「私ぃー、もう一回聞きたいっ!」
「いいこと言うじゃん、茜。そうだ、もう一回歌ってよ」
「本当に?」
「本当に。マジ、シャレじゃなくて聞きたい」
涼子は香へがぶり寄り、目をキラキラさせながら言った。よほど気に入ったらしい。
「よかったー。練習したかいがあった」
ミヒカリは今、中高生に絶大な人気を誇る、男性ギタリストのショウと女性ボーカリストであるマイが組むユニット。男性ギタリストのショウが作詞作曲した曲を、女性ボーカリストのマイが、張りつめた高音ボイスで格好可愛く歌う。ダンス初心者でも踊れる簡単な振り付けも、人気の秘訣。おかげで一般人の私達は、ちょっとがんばればカラオケボックスでも『ミヒカリのマイ』な気分を楽しめた。
「キターッ!」
とうとう曲が始まった。私達は部屋のテーブルに置かれていた月の形をしたタンバリンを右手で持つと、リズムに合わせて振った。それだけですでに楽しかった。
(これから、もっと楽しくなるぞー!)
今回の曲は、大手飲料メーカーが新発売した炭酸飲料のCMソングとして使われている。炭酸の弾ける爽快感と夏の熱い日差しを意識した曲調は、やっぱり踊りたくなるほど明るくてテンポが良い。自分がマイクを持って歌っていなくても、すごく気分がいい。何より香の歌が、バツグンにうまかった。今までは普通のレベルだったのに、いつの間にか上達していた。プロになれるんじゃないかと思うほどだ。
「うっまーい!うまいよ香!」
「すっごい!いや、マジでミヒカリのマイが歌っているみたいだ!」
「本当にぃ、私もそう思うぅ!」
間奏に入ると、皆、香をほめちぎった。2コーラス目に入れば、また大いに盛り上がり、歌い終わった頃には香だけじゃなく私達も満面の笑顔だった。まさにコンサートに行った気分だ。
「私ぃー、もう一回聞きたいっ!」
「いいこと言うじゃん、茜。そうだ、もう一回歌ってよ」
「本当に?」
「本当に。マジ、シャレじゃなくて聞きたい」
涼子は香へがぶり寄り、目をキラキラさせながら言った。よほど気に入ったらしい。
「よかったー。練習したかいがあった」