マンガみたいな事が起きました。
ズカズカズカ……
バンッ
「はぁっ…!!」
息を思い切り吐いた。
「舞ちゃん?」
「東雲?」
二人の驚いた声と周りが一瞬静かになったのをなんとなく感じて机に突っ伏した。
恥ずかしいっ……
べつにキスが欲しかったんじゃないもん。
呼ばれたから行ったら渉が近付いてきて……それで……
思い出しただけでも腹立だしい。
あの意地悪な顔。
どこも王子様なんかじゃない。
呼んだついでだからプリント持って行けなんて……
「嫌なんて言ったらどうなるかわかってるよね?」
語尾は“ね”が付いてても
全然優しくなんかない。
それで顔を赤らめるあたしもあたし。
素直にプリントを持ってきてしまった。