危険なアイツと同居生活
「ねぇ、唯ちゃん?」
蒼はそう言って、あたしに顔を近付ける。
あたしの身体を押さえつけ、その綺麗な顔をすぐ近くまで。
心臓がとまりそう。
あたし今、きっとすごい顔してる!
これって……
この近さって……
「決めた」
蒼の甘い吐息がかかる。
「唯ちゃん……
俺の彼女になってよ」
「え……」
何言ってるの、蒼?
「もう、あんな唯ちゃん見られるの嫌だ。
……俺だけの唯ちゃんになってよ」
あたしの頭は真っ白で、思考能力が停止している。
身体は硬直し、動かすことすら出来ない。
ぽかーんと開いたあたしの口に、柔らかいものが当たった。
……え?
何これ……
柔らかくて、生温かくて。
蒼の香りがして。
もしかして……
もしかしなくても……