危険なアイツと同居生活
下宿にしては豪華な間取り。
長い廊下の両側には、洋室が二部屋。
そして、突き当たりは日当たり抜群で広いLDKだ。
男性の声は、明らかにそこから聞こえる。
男性の声が大きくなって……
「じゃ、また電話する」
そんな言葉を残して部屋は静寂に包まれる。
その一瞬の静寂の後、
「優弥、もう来たの?」
ドアの向こうで声の主が立ち上がった。
そして……
ガチャッ……
いきなり扉が開いて
「きゃっ!!」
叫んだあたしと、
「わっ!!」
叫んだ相手。
その相手の顔を見て、
「きゃぁぁぁぁああ!!!」
あたしはマンションが壊れるのではないかというほどの大声を出していた。