危険なアイツと同居生活
川藤ゆりは間近で見ると、想像を絶するくらい綺麗。
肌も透明だし、髪も綺麗。
全てが完璧だ。
決して隣には並びたくない存在。
そして、あの碧の相手には相応しい存在。
「あなただよね、碧の新しい女」
新しい女……。
その言葉が胸に突き刺さる。
分かっているけど、蒼の別の女の存在なんて認めたくない。
川藤ゆりを含めて。
川藤ゆりは、あたしの頭からつま先までを値踏みするように眺め、鼻で笑う。
まるで小馬鹿にした笑いだ。
そして、余裕の表情で口を開いた。
「あたしは、碧を諦めないから」
あたしの心の中が、バラバラになっていくようだった。