危険なアイツと同居生活
部屋の中に走る、黒いコード。
スピーカーに……
青いギター。
それは紛れもなく、碧のギター。
ライブの時に、碧が持っていたギターだった。
「マジで……」
言葉が出ない。
マジでこの人……
本物の……
「碧……」
ドキドキが止まらない。
息が止まりそう。
あたし、今、すっごい人の隣にいる。
しかも、その人と同居?
何だか鼓動が速すぎて、気分悪くなってきた。
「俺は、蒼(あおい)。
戸崎蒼。
よろしくね」
その天使のような笑顔に、倒れそうになった。