危険なアイツと同居生活





その時、




「蒼!誰?」




別の男の声がする。

そして、画面に賢一が映った。




「唯?」




そう言って携帯を覗き込む賢一を、蒼が引き離す。




「だめだめ!

唯ちゃんは俺のだからね!」




その言葉にいちいちきゅんとしてしまう。



うんうん、あたしは蒼のものだよ。






「賢一と同じ部屋?」




あたしが聞くと、蒼は大きく頷く。




「仙台では賢一と同じだけど、名古屋では優弥と同じ部屋なんだ。

地獄だよ?」




そう言ってくすくす笑う蒼。




「煙草吸うし、説教するし」



「俺は大阪で同じ部屋。

マジで死にそう」




優弥さんはいつものことながらこの扱いだ。

だけど、蒼たちにとって信頼出来るリーダー。

聞いていて何だか微笑ましく思えた。




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