危険なアイツと同居生活






そして、Fのツアー最終日の前日。

亜美があたしの家を訪れていた。

Fのツアーに興奮して眠れない亜美は、なんと東京に前日入りしてあたしの家に押しかけたのだ!



蒼と一緒に住んでいることがばれたらマズイ。

そう思ったあしは、蒼の部屋を締め切って亜美を迎える。






「唯ーっ!」




亜美は部屋に入った途端、ぽろぽろと涙をこぼした。




「どうしたの、亜美?」




そう聞くと、




「ありがとう!最前列」




あたしに抱きついてくる。




いや、蒼のおかげだよ。




だけどそんなこと言えるはずもなく、あたしは黙って亜美を抱きしめた。



< 288 / 528 >

この作品をシェア

pagetop