危険なアイツと同居生活





浴衣祭り。

それは、この近くの神社を中心とした繁華街であるらしい。

歩行者天国になり、屋台が出て、鮮やかな浴衣に身を包んだ人が歩く。

存在は知っていたけど、蒼が一緒に来てくれるとは思わなかった。

何と言っても蒼は人気者だから。







「騒ぎにならない?」




そう聞くと、




「俺、オーラないから」




蒼は自慢げに言う。




「それに、慎吾や賢一も来るんだって!」




それが蒼の目当てかもしれない。

だけど、一緒に外出出来ることが嬉しくて。

あたしは




「行く!」




そう答えていた。



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